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お勧め小説 2022年3月5日

お勧めの小説を紹介します。

今回は米沢穂信の「満願」です。

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年代問わず、どなたにでもお勧めだと思います。

 

この本は6つの中編が含まれています。

夜警 死人宿 柘榴 万灯 関守 満願

簡単に内容を紹介します。

夜警

ある交番に警察学校を出たばかりの新人が配属された。その新人があるトラブルを治めるために乗り込んでいった先で殉死する。一見勇敢な巡査のように見えるのだが、上司である巡査部長はこの事実をすっきり納得できないと心の内で思うのだった。何故なのか?

まあ、警察というのは体力、人格共に出来た者だと思うのが一般的だろうけど、中にはそうとも言えない場合があるのだろう。外からは窺い知れないもの「軽さ」だろうか。

仕事でも何か問題が起こると思いもよらないやり方でごまかしてしまう人間がいるのも世間ではよくあることだが。

 

死人宿

自分の回りから消えてしまった意中の女の居所が分かった。それは人里離れた温泉旅館だった。時々死人がでるので死人宿、と言われる。女は親戚が営む旅館で働いていた。

その女に会いに温泉宿に出かけるのだが、女から自分のことを本当に思っているのかどうかを試される。その宿にはたまたま三人の宿泊客がいて、そして問題が起こるのだ。

 

柘榴

ある姉妹がいてその両親は父親が頼りなく、母親が家計を支えていた。そこに両親の離婚問題が持ち上がる。子供たちは当然、母親に、、、と思うが。

子供ながらも鋭い視線を親に。

 

万灯

事件はバングラデシュで起こる。主人公はやり手の営業マン。バングラデシュで繰り広げられる油田開発事業。主人公の男は自分の身を賭けて現地の利権者、同じ日本の営業マンと戦う。何とかプロジェクトを成立させたかに見え、日本に戻るが。

 

関守

あるライターが仕事で伊豆半島へ出かける。取材のために出かけたのだが、途中で立ち寄った寂れたドライブインで細々と商いをしている老婆に気をそそられていくのだが。立ち入り過ぎてしまい思わぬ結末が。

 

満願

主人公の弁護士がかつて法律を勉強していた時にある下宿先に世話になった時の事を回想している。下宿先の夫婦は子はなく静かに暮らしていた。しかし、夫は仕事も満足にせず、遊興を繰り返し、飲んだくれて借金を作ってしまう。やがて、夫が肝硬変で倒れ、借金だけが残り、妻は窮地に立たされる。そして事件は起こり、弁護士として一人立ちした主人公は弁護に奔走するが。