お勧め小説 トルーマン・カポーティ 夜の樹
今日の大阪は朝から雨。
雨の日は出かけ辛い。ジムとちょっとした買い物だけ。
昼は近所のガストへ。普段は行かないのだが適当なとことがないので。
食べたのはドリア。結構美味しかった。
後はドリンクバーを数杯飲んで終わり。
さて、今日のお勧め本は前回に続き、外国のもの。
「夜の樹」 トルーマン・カポーティ
「ミリアム」
夫を亡くした一人暮らしのミセス・ミラー。61歳。ひっそりとマンションでつましく生活していた。ある夜、そこへ「ミリアム」がやって来る。小さな女の子。華奢な体で独特の気品がある。
そもそもミセス・ミラーがある晩、思い立って映画を見に出かけたのだ。そこで自分の切符を買って欲しい、と女の子が金を差し出す。お安い御用とミラーが引き受けてから接触しだす。といってもミリアムが一方的にミラーにまとわりつくのだが。そして家までついてくることに。何やらホラーっぽい。
著者が何を言いたいのか、私にはよく分からない。読み込みが浅いのか、読解力が不足しているのか、この手の話は苦手だな。不気味なのは確かだ。
「夜の樹」
この話もよく分からない。どうもこうもはっきりしない。
ある女の子がいて、縁者の葬式から帰る際、汽車に乗り込み、そこでの話。座席はほほ占められていて、仕方なく一組の男女か座っている場所にもぐり込む。
さて、この男女が少し変わっている。彼らは見世物小屋で各地を転々としているというのだ。
見世物小屋というだけに二人とも何となく奇妙だ。二人は、特に女の方は何とか女の子と話をしたり酒なんか飲んだりしたいとするのだ。が、女の子は嫌で嫌でしょうがないのだ、、、
嫌なら思い切って、と思うが。
「夢を売る女」
妙な話だ。夢を売って金を得るのだ。売るってことは買う人がいる訳で、何なんだそれは、と思う。夢を売ったらその人は夢が無くなる?また新たな夢を見ないといけなくなる?
途中で嫌気がしてしまって斜め読みをしてしまい、内容が猶更分からなくなってしまった。
夢を売る、で思い出したことがある。以前、TVで見たのだ。どこかの寂れた商店街の外れの所で夢を1回500円とか千円で買うというものだった。買うといってもそれは買う側がそれなりの価値を認めれば、という話だったと思う。変わったというか面白いな、と思った。夢を売ってしまえばその権利は買い手側に移るのだろう。買った夢をまとめて出版したりして利益を得るのか。そんな話で無かったかな。その辺はもう忘れてしまった。
ただ、嫌な夢なら売ってしまって忘れられたらいいな、とは思う。嫌な夢、何度でもしつこい位出てくるものな。
「銀の壜」
ある雑貨屋の親父が近所に競合する店が出てきたため、一計を案じた。それは集客のためにボトルの中一杯にコインを詰め込み、合計でいくらになるか客に当ててもらう、というのだ。
この集客策というか販促が大いに受けてお店の景気を一気に盛り返す。
このコイン当てを狙ってある男がやってくる。この男、なんかやりそう、、、
「感謝祭のお客」
主人公は小学2年生。そこには2歳上の男の子がいた。というのは落第していたからだ。主人公はこの男の子が嫌でたまらない。いじめっ子なのである。主人公もさんざんやられる。
だが、男の子は父親を除いて10人の家庭でとても貧しかったのでかわいそうな部分もある。食事も満足に摂っていないようだ。
主人公は親戚のおばさんと犬と何不自由なく暮らしている。おばさんは主人公が男の子のことを悪く言ったり嫌ったりするのを聞いて、仲良くさせようとやんわり言い含める。そして、おばさんは感謝祭にそのいじめっこを招待しようと言い出す。主人公は拒否反応を示すが、やってくるはずはないと高を括るのだが、、、
「感謝祭のお客」はなんだか童話として取り上げられていいような内容だが、私としてはこの本の中で最も分かりやすく、良かったのではないかな、と思った。
カポーティの作品は前から読みたかったのだが、実際は何だかよく分からない部分がある。村上春樹の訳を期待したいのだが。
グレートギャツビーは最初に読んだ時、なんだこれはと思ったが、その後村上春樹の訳で再読したらこんなに面白いのかと思ったものだ。
外国の小説は翻訳が本当に大切だ。
「ミリアム」「感謝祭のお客」のお勧め度は〇です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)
「夜の樹」「夢を売る女」「銀の壜」のお勧め度は△です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)