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お勧め小説 松本清張「弱気の蟲」

今週がまたスタート。

3月ももう終わりで金曜日から4月か。早いな。

気温は9℃~16℃。

大阪の桜もぼちぼち満開に近い。

週末の天気はどうだろう。

 

今日のランチはごく近所の店で軽く。

ヒレカツ定食。以前はこのカツ、5枚だったと思うのだが、今日は4枚。減ってる?気のせい?

 

本日のお勧め小説は。

さて、どうしょうか。困ったときの松本清張で。

松本清張 「弱気の蟲」

読書もふと気づいたときに特に読みたいものが無いなあ、と思うことがある。

そんな時、図書館でぶらぶらするのだが。

特にないなあ、と思うときは、やはりこれだな。松本清張。まあ、どれを読んでも外れがないのがこの著者だ。時にはややこしいというか、慎重にストーリーを追わないと分かりにくいものもあるが。

今回はこの「弱気の蟲」。二本立てだ。

一つは「二つの声」、そしてもう一つが「弱気の蟲」。

 

「二つの声」

俳句仲間が四人。三十代、四十代の男達。職業は洋菓子店の社長、金物屋の社長、飲食店の経営者、会社の重役と生活には何不自由ない。時間もある。

この四人が俳句で読まれる野鳥の声を録音しようということになった。行き先は軽井沢。まだ避暑には早い季節で人は少ない。知り合いの別荘を借りて機材を持ち込み録音を始める。そうしている内に真夜中にも係わらず男女の囁きが聞こえることから問題が発生する、、、

野鳥の泣き声に混じって真っ暗な深夜に人の声が聞こえるので四人は興味深々。

私もここまで読んで、さあどんな展開になるのかとわくわくしたものの、結果的にそれほどでもなかったなあ、と思った。そして細部になんで?と思う点があったのが気にかかる。

面白いことはそうなのだがなあ。

 

「弱気の蟲」

主人公は国家公務員。課長補佐だがいわゆるキャリアではなく昇進も限界が見えている。

この男、頗る真面目なのだ。そしてもの静かで目立たない人物。この上ない小心者。なので回りからは面白味のない人間と思われている。

そんな男があるひ役所の仲間から麻雀に誘われた。男はかつて学生の頃少しやったことがあるのだ。メンバーに欠員が出たということで渋々加わることになった。最初は乗る気がなかったものの、友人のいないこの男、卓台を囲むことによって仲間になることで徐々に気をよくする。しかし、その弱気というか慎重な麻雀が回りから馬鹿にされ、嫌気がさしてきたのだ。そんな時、役所の出入りの人間に麻雀を誘われる。この誘いが徐々にやばいことに、、、

この小説、ストーリーは明解なのだが、主人公に対してとてもイライラするのだ。だが、

面白い。ラストもいいと思う。

私は好きです。この小説。

 

「二つの声」のお勧め度は△です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

「弱気の蟲」のお勧め度は◎です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)