男の秘密の手帳。ランチ、居酒屋、健康、読書、映画他

歳と感じても仕事を続け頑張っている貴方を応援!

男の秘密の手帳。小遣い、食、健康、娯楽他 22年4月10日

今日は日曜日。天気はここの所ずっといい。

今日は夏日になるとか。本当か。13℃~26℃という。

午前中はジムへ。土曜日に行くつもりが整形外科へ行ったので今日だ。

ずっと膝が痛むのだが、最近は随分ましになった。が、ジムではもうランニングマシンはできないし、ウォーキングもできない。足を使うのでできるのは自転車こぎ程度かな。いやまったく歳だな。

整形外科で足の注射をしている。それと家ではコンドロイチンのサプリを飲んでいる。これが結構効いているようだ。自分には。

 

ジムの後はリラックスタイムだ。といっても近所には飲食施設の選択肢がほとんどない。

いつものコメダへ。

今日はエッグバーガー。これ結構食べ応えがある。

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さて、今日のお勧め本。

最近、今更ながらというか、ユゴーレ・ミゼラブルに挑戦しているので中々更新できない。なにせ5巻という大作なので。

 

「人生の約束」 山川健一

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この作家の本は初めてだ。

本書の裏表紙の紹介では「IT企業のカリスマ経営者である祐馬。仕事に没頭する日々の中、かつての共同経営者であり親友の航平が故郷で死んだことを知る、、、」と述べられている。

ま、この本は一言でいうと男の友情の話かな、と。

同じ大学の祐馬と航平、そしてこの間に一人の女性、陽子が入り込む。何か、「俺たちの旅」のような。

航平は学生の時から企画や広告のようなことをし、卒業してからは祐馬を誘って本格的に会社を立ち上げる。順調に会社は拡大していき、ついにはIPOを果たす。しかし、時間の経過とともに二人の視点がズレていく。やがて航平は会社を去り、生まれ故郷、富山に帰る。体調を崩していた航平はさらに病が悪化し、遂には帰らぬ人となる。そして、祐馬は航平の死を知り富山に行くことになる。行ってみてから航平の本心が徐々に分かってくるのだ。

 

しかし、友情ってものは後から分かってくるのであり、その渦中では中々気づきにくいものだなあ、と今更ながら思う。ラストは感動的なので一読してみては。

あーあ、この本を読んで富山に行ってみたくなった。

なお、この作品は映画化されているらしい、というか映画が先?

一度見てみたい。

 

 

「人生の約束」のお勧め度は〇。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

男の秘密の手帳。小遣い、食、健康、娯楽他 22年4月6日

今日の大阪は快晴。

気温、11℃~22℃。いよいよ春本番

 

日々のランチもあまり変わり映えがしないので、新規開拓。

北浜エリアで見つけた、和を中心とした店。

メニューは一つ。その日によって何が出るか分からない。

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美味しい、この店。ごはん(米)もいい。

これはまた利用できるな。

和処「きたの」

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さてと、本の紹介。

今日は「夫の骨」 矢樹純

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矢樹純という作家の本は初めて。

さっと見た感じでは家族における軋轢のようなものとそれにミステリーが加味されてたような作品のようだ。

短編集となっており、全部で9話ある。

いずれも夫婦間、親子間の問題、いざこざがミステリータッチで表現されている。

 

「夫の骨」

ある夫婦の妻が主人公。夫は小学生の時に実母を亡くし、その後父に後妻がやってくる。やがて父が亡くなり、それまで別々に暮らしていた父と子夫婦が後妻が取り残された実家に戻ってくる。そして3人で暮らすようになる。夫と後妻は仲が良くなんだか怪しいように妻の目には見える。だが、その後妻もやがて亡くなる。残された夫婦は静かに暮らしていけるかに見えた。が、急に夫が山登りを始めるようになる。そしてアルプスへ行ったまま帰らぬ人となった。残った妻が夫の持ち物を整理していると骨壺が表れて、、、

一体、誰の骨?結末が面白い。

 

 

 

「夫の骨」のお勧め度は△。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

男の秘密の手帳。小遣い、食、健康、娯楽他 22年4月2日

今日の天気は一応、晴れ。だが、寒い。

気温は5℃~15℃。桜が咲く頃にしては寒い。

花見も少し寒いか。

明日は崩れそうなので、花見は今日がピークだろう。

私は特に予定は無いが。

いつものように午前中ジムへ。昼は軽く。コメダ

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サラダ多めの軽いランチ。

 

そういえば昨夜は軽く飲みに行った。

コロナを怖がってばかりいられない。

気を付けながら少し思い切って。

梅田の岡長へ行った。

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やはり一人でしんみり、いいもんだ。

 

さて今日のお勧め本は。

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「恋愛事情」 藤田宜永

 

藤田宜永の作品もそこそこ読んできた。

残念ながら2020年に逝去された。

まだまだ活躍できると思っていたのに残念だ。

言うまでもなく奥さんはあの美人の小池真理子

 

さて、この本は短編集である。

「土鍋」「封を切る」「修羅の狭間」「残像」

「不在の女」「赤心」の6篇。

いづれも面白い。

が、特に印象に残ったものに触れてみたい。

 

「残像」

還暦を迎える男二人が温泉旅行に出かける。

この二人、高校、大学が同じで40年以上にわたる付き合いだ。

なのに男二人で旅行ってなんか味気ない気がする。

主人公は相手から誘われ仕方なしに出かける。

主人公の男は所帯を持って子供もいたが早々に離婚し、独り身だ。

もう一人は一応夫婦だが、旅の途中で離婚を告白される。そしてその離婚の相手はかつてこの男二人で取り合った間だったのだ。しかし真実は、、、

 

昔のことが後になって判明してもほろ苦いだけだなあ。

 

全編通じて思うのだが、金があってモテル男っていいな。現実何て何にも無い連続だし。

小説ってどれもそうだが、いとも簡単に男女がくっつくよな。しかもいい年のオッサンがそう簡単に若い女がくっついてくるか、っての。まあ、小説だから。

それと皆、旨いもん食うよな。あーあ、うらやましい!

 

 

「恋愛事情」のお勧め度は△。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

お勧め小説 「海を照らす光」 M・L・ステッドマン

今日の大阪は快晴。日中は22℃。

朝晩の温度差が大きいので何か調子狂う。

 

ランチは陽気に誘われてカフェに。

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軽めにと思って、サンドとコーヒーにしたのだが、さすがに物足りないわ。

後で何か食べようと思ったが、結局そのまま。

やはり昼はしっかり食べないとな。

 

さて今日のお勧め本。

「海を照らす光」 M・L・ステッドマン

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図書館で外国の文庫本のコーナーで見つけた本。概略をザっと見て読もうと思った。

主人公の仕事が灯台守というのがいい。なんか面白そう。

 

トム・シェアボーンは戦争(第一次世界大戦でドイツ軍と戦った)が終わり故郷、オーストラリアに戻る。そこでありついた仕事が灯台守の臨時要員。やがて半年が過ぎて正式にヤヌスロックの灯台守となる。オーストラリアの西の果てからさらに海を超えた孤島である。この仕事は基本一人で、誰も見ていないからといって気楽なものではない。規則、規律に則った厳しく真面目で寡黙な仕事であった。しかし、これは戦争で精神的に傷ついたこの若者のにおあつらえ向きの仕事であった。

やがて灯台守の責任者的立場にある港長の娘、イザベルと結婚する。実はこの二人、シェアボーンが着任する前に港で既に出会っている。といっても挨拶程度だったが。すでにその時に縁があったのだ。

イザベルがヤヌスロックにやってきて二人だけの生活が始まった。そうする内に二人の間に子供が誕生するかに見えたが、イザベルは流産を繰り返す。トムは勿論、優しく慰めるのだが、寂しさが募るだけ。そんな時に、人が乗った小さなボートが砂浜に着く。乗っていたのは既に息絶えていた男と赤ん坊だった。何と赤ん坊は元気に泣き声を上げていた。

そして律儀なトムはこの事を日誌に書き留め、決まりに則って報告しようとするのだが、イザベルに阻まれてしまう、、、

 

いやあ、久々に心にドスンとくる本でした。

私にとって今年屈指の本になると思う。

 

「単純な事実を述べるという贅沢を味わう」(灯台守の仕事はトラブルが無ければ単調な毎日。記録することも殆ど変化が無い。しかし、過酷な戦争を体験し、寝食もままならないことを経験した後では、この単調さが何と贅沢なことか)

 

「幸福な点を数えあげて、そう悪くない状態に感謝しなければならない」(悪いこと、恵まれないことに拘るのではなく、今あるもの、与えられるものに感謝すべき)

 

本文に載っていた言葉。いい表現だ。

 

「海を照らす光」のお勧め度は◎です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

お勧め小説 松本清張「弱気の蟲」

今週がまたスタート。

3月ももう終わりで金曜日から4月か。早いな。

気温は9℃~16℃。

大阪の桜もぼちぼち満開に近い。

週末の天気はどうだろう。

 

今日のランチはごく近所の店で軽く。

ヒレカツ定食。以前はこのカツ、5枚だったと思うのだが、今日は4枚。減ってる?気のせい?

 

本日のお勧め小説は。

さて、どうしょうか。困ったときの松本清張で。

松本清張 「弱気の蟲」

読書もふと気づいたときに特に読みたいものが無いなあ、と思うことがある。

そんな時、図書館でぶらぶらするのだが。

特にないなあ、と思うときは、やはりこれだな。松本清張。まあ、どれを読んでも外れがないのがこの著者だ。時にはややこしいというか、慎重にストーリーを追わないと分かりにくいものもあるが。

今回はこの「弱気の蟲」。二本立てだ。

一つは「二つの声」、そしてもう一つが「弱気の蟲」。

 

「二つの声」

俳句仲間が四人。三十代、四十代の男達。職業は洋菓子店の社長、金物屋の社長、飲食店の経営者、会社の重役と生活には何不自由ない。時間もある。

この四人が俳句で読まれる野鳥の声を録音しようということになった。行き先は軽井沢。まだ避暑には早い季節で人は少ない。知り合いの別荘を借りて機材を持ち込み録音を始める。そうしている内に真夜中にも係わらず男女の囁きが聞こえることから問題が発生する、、、

野鳥の泣き声に混じって真っ暗な深夜に人の声が聞こえるので四人は興味深々。

私もここまで読んで、さあどんな展開になるのかとわくわくしたものの、結果的にそれほどでもなかったなあ、と思った。そして細部になんで?と思う点があったのが気にかかる。

面白いことはそうなのだがなあ。

 

「弱気の蟲」

主人公は国家公務員。課長補佐だがいわゆるキャリアではなく昇進も限界が見えている。

この男、頗る真面目なのだ。そしてもの静かで目立たない人物。この上ない小心者。なので回りからは面白味のない人間と思われている。

そんな男があるひ役所の仲間から麻雀に誘われた。男はかつて学生の頃少しやったことがあるのだ。メンバーに欠員が出たということで渋々加わることになった。最初は乗る気がなかったものの、友人のいないこの男、卓台を囲むことによって仲間になることで徐々に気をよくする。しかし、その弱気というか慎重な麻雀が回りから馬鹿にされ、嫌気がさしてきたのだ。そんな時、役所の出入りの人間に麻雀を誘われる。この誘いが徐々にやばいことに、、、

この小説、ストーリーは明解なのだが、主人公に対してとてもイライラするのだ。だが、

面白い。ラストもいいと思う。

私は好きです。この小説。

 

「二つの声」のお勧め度は△です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

「弱気の蟲」のお勧め度は◎です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

お勧め小説 トルーマン・カポーティ 夜の樹

今日の大阪は朝から雨。

雨の日は出かけ辛い。ジムとちょっとした買い物だけ。

昼は近所のガストへ。普段は行かないのだが適当なとことがないので。

食べたのはドリア。結構美味しかった。

後はドリンクバーを数杯飲んで終わり。

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さて、今日のお勧め本は前回に続き、外国のもの。

「夜の樹」 トルーマン・カポーティ

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「ミリアム」

夫を亡くした一人暮らしのミセス・ミラー。61歳。ひっそりとマンションでつましく生活していた。ある夜、そこへ「ミリアム」がやって来る。小さな女の子。華奢な体で独特の気品がある。

そもそもミセス・ミラーがある晩、思い立って映画を見に出かけたのだ。そこで自分の切符を買って欲しい、と女の子が金を差し出す。お安い御用とミラーが引き受けてから接触しだす。といってもミリアムが一方的にミラーにまとわりつくのだが。そして家までついてくることに。何やらホラーっぽい。

著者が何を言いたいのか、私にはよく分からない。読み込みが浅いのか、読解力が不足しているのか、この手の話は苦手だな。不気味なのは確かだ。

 

「夜の樹」

この話もよく分からない。どうもこうもはっきりしない。

ある女の子がいて、縁者の葬式から帰る際、汽車に乗り込み、そこでの話。座席はほほ占められていて、仕方なく一組の男女か座っている場所にもぐり込む。

さて、この男女が少し変わっている。彼らは見世物小屋で各地を転々としているというのだ。

見世物小屋というだけに二人とも何となく奇妙だ。二人は、特に女の方は何とか女の子と話をしたり酒なんか飲んだりしたいとするのだ。が、女の子は嫌で嫌でしょうがないのだ、、、

嫌なら思い切って、と思うが。

 

「夢を売る女」

妙な話だ。夢を売って金を得るのだ。売るってことは買う人がいる訳で、何なんだそれは、と思う。夢を売ったらその人は夢が無くなる?また新たな夢を見ないといけなくなる?

途中で嫌気がしてしまって斜め読みをしてしまい、内容が猶更分からなくなってしまった。

夢を売る、で思い出したことがある。以前、TVで見たのだ。どこかの寂れた商店街の外れの所で夢を1回500円とか千円で買うというものだった。買うといってもそれは買う側がそれなりの価値を認めれば、という話だったと思う。変わったというか面白いな、と思った。夢を売ってしまえばその権利は買い手側に移るのだろう。買った夢をまとめて出版したりして利益を得るのか。そんな話で無かったかな。その辺はもう忘れてしまった。

ただ、嫌な夢なら売ってしまって忘れられたらいいな、とは思う。嫌な夢、何度でもしつこい位出てくるものな。

 

「銀の壜」

ある雑貨屋の親父が近所に競合する店が出てきたため、一計を案じた。それは集客のためにボトルの中一杯にコインを詰め込み、合計でいくらになるか客に当ててもらう、というのだ。

この集客策というか販促が大いに受けてお店の景気を一気に盛り返す。

このコイン当てを狙ってある男がやってくる。この男、なんかやりそう、、、

 

「感謝祭のお客」

主人公は小学2年生。そこには2歳上の男の子がいた。というのは落第していたからだ。主人公はこの男の子が嫌でたまらない。いじめっ子なのである。主人公もさんざんやられる。

だが、男の子は父親を除いて10人の家庭でとても貧しかったのでかわいそうな部分もある。食事も満足に摂っていないようだ。

主人公は親戚のおばさんと犬と何不自由なく暮らしている。おばさんは主人公が男の子のことを悪く言ったり嫌ったりするのを聞いて、仲良くさせようとやんわり言い含める。そして、おばさんは感謝祭にそのいじめっこを招待しようと言い出す。主人公は拒否反応を示すが、やってくるはずはないと高を括るのだが、、、

 

「感謝祭のお客」はなんだか童話として取り上げられていいような内容だが、私としてはこの本の中で最も分かりやすく、良かったのではないかな、と思った。

 

カポーティの作品は前から読みたかったのだが、実際は何だかよく分からない部分がある。村上春樹の訳を期待したいのだが。

グレートギャツビーは最初に読んだ時、なんだこれはと思ったが、その後村上春樹の訳で再読したらこんなに面白いのかと思ったものだ。

外国の小説は翻訳が本当に大切だ。

 

「ミリアム」「感謝祭のお客」のお勧め度は〇です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

「夜の樹」「夢を売る女」「銀の壜」のお勧め度は△です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)

お勧め小説 モーパッサン 宝石/遺産

今日の大阪は朝は曇り、日中は晴れ、夕方雨。なんだか安定しない。

気温は4℃~14℃。朝はやけに寒い。

昼前に郵便局に用があり出かけ、そのついでに昼食を摂る。

中華の店。

頼んだのは「海鮮と青梗菜塩味炒め」なんと読むのだろうか?

結構美味しかった。

会社から少し遠いが使えそうな店だな。

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今日のお勧め小説。

モーパッサン 「宝石/遺産」

たまには外国の小説でも。あの有名なモーパッサン

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「宝石」

内務省の主任、ランタン氏。ある娘を見初め結婚した。

妻はやりくり上手で心遣いも行き届き、ランタン氏はすっかり魅了された。が、ただ一つ、氏の不満は妻が芝居が好きなこととイミテーションの宝石類に目がないことだった。妻は芝居に行くときに宝石を身につけて出かかる、という訳だ。ランタン氏は芝居は嫌だし、安ピカの宝石にも興味が無かった。やがて妻は(突然のように)病気に罹って亡くなる。

ところがランタン氏の生活が徐々に窮乏していく。そこで妻が持っていた安ピカの宝石類を主文すれば少しは足しになるだろうと考えた。ためらいながら宝石店に持って行くと、、、

 

読後は何故?と思う部分があるのだが、まあこんなものかと。

私はこれだったら「首かざり」の方が断然いいのだが。「宝石」の方が文学的価値が高いとする先生もいるようだが、私にはよく分からない。

 

「遺産」

主人公のカシュランは一人娘と独身の義姉の三人で暮らしている。カシュランの妻は?どうだったか忘れた。問題はというか重要なポイントは、義姉が莫大な財産をため込んでいるということだ。その義姉の唯一の希望は姪の子供の顔が見たい、ということだった。血を分けた子供がいれば子孫安泰という訳だ。(自分が結婚すれば良かったのに、もう遅い)

当然それを目当てに娘には求婚者に事欠かない。そんな中でカシュランは同じ職場のある一人の男に白羽の矢をあてる。話は順調に進んで無事結婚する。だが結婚の事実だけでは義姉は遺産を譲ろうとはしない。あくまでも子供に拘る。簡単に子供が生まれると思いきや、、、

話しとしては面白いのだが、結局何が言いたいのかなと。

 

「難破船」

災害にあった時にそこに居合わせた人々が他人同士であっても連帯意識が生まれる。それが男女となるとひょっとして恋愛感情が生まれたりする。難破船はまあそんな話だ。災害でなくても男女の出会いというものは偶然のなせる技が多い。長い付き合いでも何も生まれないこともあれば、ほんのひと時で恋に落ち込む場合もある。一目惚れだな。そしてこれが後々まで結構引かれる。なんか分かるな。

 

「パラン氏」

尻軽女を妻にすると夫との間に生まれた子供は本当に夫との間の子供なのか、という問題は結構起こりえる。

主人公のパラン氏は真面目な夫。しかも収入は安定している。その安定な所を狙って女が寄って来るのだ。しかも尻軽女だった。唯一生まれた子を自分の子供だと信じてパラン氏は大切に育てるのだが、、、

しかし、この著者、このパターンの話が多いな。聞きかじりだがフランスという国は周辺もそうなのかも知れないが、夫婦の形が様々らしい。結婚して、別れて、再婚して、そしてそれぞれに子供がいる。そして現在は独身だなんて。日本ではちょっと、いや最近ではそうでもないのか。

 

「悪魔」

田舎の話というか、死にかけた老婆がいて息子がいる。家庭はそれだけ?良く分からない。農家なので、たとえ死にかけだとしても仕事が忙しい。大切な刈入れとかあるからだ。今はまさにその時。そこで息子は老婆の面倒を見てもらうそれ専門の人に頼む。といってもこちらもかなり老婆だが。でもまだ動ける。そしてその女と契約するのだ。当然報酬がいる。その駆け引きがまあ面白いといえばそうだ。

自分の身内くらいは家族が面倒見ろよ、と言いたいところだが、なかなかなあ。

 

モーパッサン、色んな話があるもんで。

個人的にはあまり引っかかるものが無い。

「首かざり」のような話をもっと期待していたのだが。

この本のお勧め度は△です。(◎最高、〇まあまあ、△まあ、◆あまり)